郷土出身のジャーナリスト

黒岩涙香

涙香(るいこう)(本名・周六)は、文久2年(1862)川北村(現在の安芸市川北)に生まれました。少年時代から好学の風があり、17歳の時に大阪に出て英語専門学校に入学。このころから新聞に記事論文を投稿するなどして異才を認められていました。翌年、東京に移って成立学舎、慶応義塾に学び、新聞記者として「同盟改進新聞」、「日本たいむす」、「絵入自由新聞」「今日新聞」などの各社を転々とし、その間に翻訳小説を次々と発表して名声を高めました。
明治25年(1892)、独立して新聞「萬朝報」を創刊。当時の政財界の腐敗に対して自ら筆をとって厳しい批判を加え、また「まむしの周六」の異名をとるなど、その反骨精神が大衆に受けて新聞は大いに売れ、最大発行部数は30万部を超えるほどでした。
大正9年(1920)没、享年59歳。代表的な翻訳小説に『噫無情』『鉄仮面』『巌窟王』などがあります。

 

冨田幸次郎

明治5年(1872)、川北村(安芸市)に農家の次男として生まれ、私立芸陽学舎を卒業後、小学校教員を経て高知市の土陽新聞に入社。明治37年(1904)、野中楠吉らと高知新聞を創刊し、主筆ののち社長となりました。かねてから政治に興味があった彼は、衆議院選挙に出馬、当選しました。以来 26年間の代議士生活を送り、昭和11年(1936)には衆議員議長に就任、辣腕をふるいました。また、文人政治家として多忙な日々を送る傍ら、俳句や書に深い造詣を持ち、その俳号も安芸川・伊尾木川に挟まれたふるさと川北を懐かしんで「双川」と号したといわれています。遺著に『田中青山伯』、昭和13年(1938)没、享年67歳。
川北公民館横の庭にその功績をたたえる胸像が建立されています。

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